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QUESTION & ANSWER(インフルエンザ)
抗インフルエンザ薬を投与しても熱が下がらない患者さんへはどのように対応すればよいですか.

掲載誌
インフルエンザ Vol.15 No.1 29, 2014
著者名
河合直樹
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器 / 感染症
診療科目
一般内科 / 呼吸器内科 / 耳鼻咽喉科 / 老年科 / 小児科
媒体
インフルエンザ

われわれのノイラミニダーゼ(NA)阻害薬投与後の解熱時間(薬剤投与開始から37.5℃を切るまで)の調査結果では, 耐性Aソ連型が流行した2008-2009年シーズンのオセルタミビル以外は, いずれのシーズン, いずれのNA阻害薬も解熱時間はおおよそA型で20~30時間前後, B型では30~40数時間でした. つまり大部分の症例では発症48時間以内に抗インフルエンザ薬(抗イ薬)のNA阻害薬を投与開始すれば翌日か, 遅くとも翌々日(投与開始日を含めて3日目)には解熱が得られます(特にA型). ただこの間にも高熱で体力の消耗が激しい方, 熱性けいれんの恐れのある方, などでは適宜解熱剤(原則としてアセトアミノフェン)の投与は差し支えありません. しかしこれ以上発熱が続き, 解熱の兆しがみられない場合は(特にA型), 肺炎その他の合併症の可能性もあり, 必要に応じて諸検査の実施や抗菌薬の投与, 場合によっては専門医療機関への紹介なども考えます(ただし, 何らかの基礎疾患がありハイリスクと考えられる場合, あるいは高齢者などではもっと早い段階から抗菌薬を使用したほうがよいとする考えもあります). なお合併症などがなくても, 特にB型では抗イ薬投与後もだらだらと発熱が遷延する場合があり, このようなケース(たとえば72時間以上の発熱遷延)ではウイルスが残存していることが多い, という結果がわれわれの研究で得られています. ただ抗イ薬の投与方法や回数は添付文書により定められているため(オセルタミビルとザナミビルは1日2回5日間, ラニナミビルは1回), 例外的に連日や複数回の投与が可能なペラミビルを除いては, 発熱や症状が続くからといって規定以上に抗イ薬を追加投与したり, 他の抗イ薬を併用することは保険診療上, 原則としてできません. そのためこのような場合でも前述の解熱剤などによる対症療法しか選択肢がないのが現状です. ただインフルエンザ自体がself-limitedの病気であるため, 特に免疫抑制状態や前述の合併症などがなければ, 大部分の症例は多少時間がかかってもウイルスや症状は次第に消失していくと考えられます.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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