【特集 網羅解析からの血管研究アプローチ】
血管形成の鍵となるmicroRNAの探索
掲載誌
血管医学
Vol.14 No.4 37-44,
2014
著者名
村松史隆
/
木戸屋浩康
/
高倉伸幸
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
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消化器
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血液
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泌尿器
/
癌
診療科目
一般外科
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産婦人科
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消化器内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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泌尿器科
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血液内科
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腫瘍内科
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放射線科
/
消化器外科
媒体
血管医学
「Summary」MicroRNA(miRNA)は個体発生および分化, 成体の恒常性維持, さらには各種の病態の形成など, さまざまな生命現象を精巧に制御していることが明らかになりつつある. 血管においても同様に, miRNAが血管新生や機能維持に大きな役割を持つことが示されつつあり, 研究対象として注目を集めている. その中でも, 特に癌の血管形成におけるmiRNAの役割を理解することは, 新しい治療法の開発や診断マーカーの発見につながる重要な鍵となる可能性がある. マイクロアレイによる網羅的な発現解析は, 腫瘍血管新生を制御する新規のmiRNAを探索する効果的な方法として期待されている. 「はじめに」MicroRNA(miRNA)とは, 18~25塩基からなる小分子の一本鎖noncoding RNAで, 標的となるmRNAに対して部分的に相補的な配列を有し, 翻訳の抑制や分解を促進することにより遺伝子発現を制御する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。