喘息/COPDの基礎研究最前線
喫煙による肺気腫進展の空間的不均一性について―COPD患者の胸部CTを用いた縦断的検討―
掲載誌
International Review of Asthma & COPD
Vol.15 No.3 21-27,
2013
著者名
田辺 直也
/
室 繁郎
/
平井 豊博
/
三嶋 理晃
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
診療科目
呼吸器内科
/
放射線科
媒体
International Review of Asthma & COPD
肺気腫病変はCTでは肺野の低吸収領域(LAA)として認識される. このLAAがひとつながりになる領域をクラスターとして捉えると, LAAクラスターの面積と累積度数にはべき乗の関係(フラクタル性)が存在する. フラクタル性に着目した解析により, 標準指標であるLAA%では評価できない肺気腫の形態学的特徴を検討できる. 今回, COPD患者を喫煙継続群と過去喫煙群に分け, 3年以上の観察研究を行った. LAA%, フラクタル性の指標(D), LAAクラスターの総数を用いて肺気腫病変の経年変化を評価すると, 喫煙継続群の方が過去喫煙群よりも大きな経年変化を認めた. さらに, CT画像を用いたシミュレーションにより, 継続喫煙群の実際の変化が, 空間的にランダムにLAAが増加するという仮定では説明できず, すでに気腫化された領域がより気腫化するモデルで再現されたことから, 喫煙による肺気腫進展が空間的に不均一であることが示された.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。