再生医療やその基盤となる研究の進展は著しい。臨床応用に向けた研究開発も進み,患者や家族には恩恵がもたらされつつある。同時に,研究や治療開発のスピードが速いため,社会的課題への対応が遅れがちになることもある。社会への情報発信,患者・市民との対話,倫理的課題への対応などを研究の進展に合わせて進める必要がある。例として,再生医療で可能になることとそうでないことを理解してもらうこと,ヒト胚研究の倫理的課題を広く議論することなどがある。こうした社会的課題への取り組みの必要性と異分野を繋ぎ活動する人材の育成と配置の重要性について述べる。
特集 ヒトの再生をめぐる諸問題
再生医療と市民理解:夢を実現するには何が必要か
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.30 No.1 65-69,
2023
著者名
加藤 和人
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
/
産婦人科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
再生医療,幹細胞研究,社会とのコミュニケーション,倫理的課題,ヒト胚研究,患者・市民参画
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。