発育卵胞の顆粒膜細胞から産生される抗ミュラー管ホルモン(anti-Müllerianhormone;AMH)は,卵巣予備能の重要なバイオマーカーとして広く使用されている1)。がん化学療法を受けた女性患者では,妊孕性低下や早発卵巣不全(primary ovarian insufficiency;POI)のリスクが高いが,化学療法後数ヵ月〜数年にわたって卵巣,月経機能の回復の可能性があるため,POIや妊孕性の予測がしにくい問題がある。