「生まれてくるこども」のための医療(周産期・生殖医療)については,生命倫理的課題が多く,時代の変化・テクノロジーの進歩とともにその内容は急激に変化していく。臨床一学会がこの問題をグリップするにはすでにそのキャパシティをはるかに超えていることは誰もが理解している。現在,日本産科婦人科学会では,この件に関して積極的に国に向けて活動を行っている。本稿では,「国の果たすべき役割」をまとめると同時に,「なぜ国の腰が重いのか?」も考えてみたい。