医学的適応での卵子凍結に関しては,生殖医療施設代表者(ほとんどが産婦人科医)も一般市民も肯定感は高い。社会的適応での卵子凍結に関しては,一般市民の肯定感は上昇傾向である。生殖医療施設代表者では,日本産科婦人科学会の「推奨しない」との見解の後には肯定感が一時低下したが,その後は上昇傾向である。さらには,性別不合(性同一性障害)当事者の卵子凍結,余剰卵子の研究への使用,不妊女性への提供など,多くの論点もみられる。現実的には「禁止」という選択肢がない以上,適切に社会のなかに組み込まれることが望まれる。