婦人科では冠動脈疾患危険因子のない脂質異常症が主な対象となるため,合併症が多い高齢者ではなく更年期女性が主体となる。更年期世代では基本的にガイドラインに記載された低リスク群・中リスク群がほとんどであるため,食事・栄養と運動指導が主体となる。指導の基本は寄り添うことであり,励ましながら正確な評価を継続する。しっかりと時間をかけた生活習慣指導のすえであれば,必要と判断される薬物療法を患者も受け入れやすい。新型コロナウイルス(COVID-19)禍における自粛では生活習慣の乱れから脂質代謝が悪化することに留意すべきである。