さまざまなストレスが原因となって生殖・出産・育児に関連する機能が抑制されることが知られている。生殖機能は視床下部−下垂体−性腺(HPG)軸によって制御されており,ストレスがHPG軸を抑制することで生殖機能の低下につながる。また,妊娠期のストレスは早産や流産,低出生体重児,胎児の生後の精神疾患につながる可能性が示されており,授乳期のストレスは産後うつ病や子育てへの悪影響につながる可能性が示されている。ストレス反応の中枢である視床下部では,ストレス刺激によってさまざまな神経ペプチド・ホルモンが産生・分泌され,生体のストレス反応に対して重要な役割を担っており,生殖・出産・育児にも影響を及ぼす(図1)。
目で見るホルモンと行動
−生殖・出産・育児に関連する神経ペプチドとストレス−
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.28 No.2 4-10,
2021
著者名
高柳 友紀
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。