性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト製剤は長らく子宮内膜症に対する薬物療法の中心薬剤であったが,副作用のため長期投与が困難であった。低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)およびジエノゲストに薬物療法の首座を譲ったが,今なお限定的な使用法において効果を発揮する。経口投与可能なGnRHアンタゴニスト製剤では,エストロゲン抑制に用量依存性があり副作用の軽減が期待できる。選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM),選択的プロゲステロン受容体修飾薬(SPRM)においては,国内外で子宮内膜症・子宮腺筋症に対する治療薬として承認されたものはないが,組織選択性を利用し副作用を抑えた子宮内膜症治療薬の開発が期待されている。
特集 子宮内膜症・子宮腺筋症の新たな展開
子宮内膜症・子宮腺筋症の治療法の展開
(3)GnRHアゴニスト,アンタゴニスト,その他の期待される新薬
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.27 No.1 73-77,
2020
著者名
岩瀬 明
/
北原 慈和
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
その他
診療科目
産婦人科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
GnRHアゴニスト,GnRHアンタゴニスト,SERM,SPRM
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。