「はじめに」エストロゲンは,精神疾患との関わりが強く示唆されている女性ホルモンである。生殖可能年齢女性におけるうつ病の発症率は,エストロゲンの基礎分泌に一致しており,男性の2~3倍であることが知られている1)。また,エストロゲンは,ドパミン神経伝達に対して抑制性に働くことで統合失調症の発症閾値を低下させている可能性も指摘されている。実際に,女性における統合失調症の初発年齢は男性より3~4年遅く,その好発年齢は成年期前期と閉経周辺期に一致した二峰性のピークを有する2)3)。女性のライフステージとの関連をもって出現するさまざまな精神疾患とその背景にある女性ホルモンの変動を図1に示した4)。そのなかには月経周期に一致した症状発現や増悪がみられる病態も含まれているが,こうした疾患の症状発現様式はエストロゲンの周期的作用と脳機能との関わりを連想させるものである。
目で見るエストロゲンの生殖器外作用
エストロゲンと脳機能
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.21 No.4 4-7,
2014
著者名
川村諭
/
中山和彦
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
精神疾患
/
神経疾患
診療科目
産婦人科
/
神経内科
/
心療内科
/
精神科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。