Summary
哺乳動物の卵子形成は,胎児期の初期発生において始原生殖細胞(PGC)に始まり,卵祖細胞,さらに卵母細胞に分化する。また,減数分裂が起こり,1倍体の配偶子となる。卵胞の発育に伴い,卵母細胞の細胞質に母体由来のmRNAや蛋白質が蓄積され,ゲノムのメチル化によるインプリンティングが完了する。十分に発育した卵胞では下垂体由来のLHサージにより,卵子の最終的な成熟が起こる。これらはさまざまな卵巣局所因子により調節されており,近年その機構が明らかとなってきた。本稿では,われわれの知見を中心に卵子成熟の局所制御機構について概説する。
Key words
●卵子成熟 ●パラクライン因子 ●LHサージ ●胚発育
全文記事
卵と卵胞の発育・成熟
卵の発育と成熟 卵子成熟の局所制御機構
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.18 No.4 33-38,
2011
著者名
川越雄太
/
河村和弘
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。