Answer 凝固系蛋白の加齢性変化  加齢に伴う動脈血栓塞栓症の罹患率増加は,血液凝固系の加齢性変化に関連していると考えられている1).表1に示すように老人において血液凝固系の変化は明らかであり,血液凝固能は健常者では加齢とともに増強することが判明している.加齢に伴う血栓形成の危険因子としてはフィブリノゲン,第Ⅴ因子,第Ⅶ因子,第Ⅷ因子,第Ⅸ因子や高分子キニノーゲン・プレカリクレインの増加が報告されている.フィブリノゲンは18~85歳まで増加することが示されており,10歳ごとに10mg/dL増加するとされている.