細胞外小胞は,エクソソームやマイクロベシクルを含む数10から数1,000ナノメーターの大きさの分泌小胞の総称であり,タンパク質や核酸,脂質の放出と伝播を媒介することで様々な生理現象や疾患の進展に関与する.現在,間葉系幹細胞などが分泌するエクソソームを用いたエクソソーム補充療法の開発が本格化する一方,基礎研究では研究手法の限界や再現性の乏しさなどの問題が顕在化している.本稿では,細胞外小胞研究の現状について最近のトピックスを交えて解説するとともに,次世代の細胞外研究を切り拓く突破口ついて基礎研究者の視点から議論したい.
MEDICAL TOPICS
第73回 細胞外小胞研究の現状と展望
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.28 No.1 66-71,
2020
著者名
原田 陽一郎
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
呼吸器
診療科目
呼吸器内科
媒体
THE LUNG perspectives
Key Words
細胞外小胞,エクソソーム,マイクロベシクル,不均一性
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。