「Summary」好酸球性肺炎(EP)は好酸球が肺胞や間質に浸潤し, 組織障害を起こした疾患である. 1936年に末梢血好酸球増多を伴う原因不明の移動する肺浸潤影の症例として報告されて以来, 気管支鏡検査が行われるようになり, 肺組織中の好酸球の増多はさまざまな疾患で認められることが報告された. 特発性慢性好酸球性肺炎(CEP)の原因は不明であり, 喘息の合併が多く, 喘息様症状にさまざまな全身症状がみられる. 肺組織への好酸球浸潤のメカニズムとして, Th2サイトカインが考えられている. 画像所見では胸膜に接して斑状に多発する浸潤影が特徴的で, すりガラス影から肺胞陰影まで混在する. 急性好酸球性肺炎(AEP)は急速に発症し, 発熱, 呼吸不全を呈し, しばしば人工呼吸管理を必要とする. 画像所見は両側にびまん性の非区域性すりガラス影をとり, Kerley line(特にB)を認める. 胸水を伴うことも多い.
「Key words」好酸球性肺炎, 好酸球増多症候群, 慢性好酸球性肺炎, 急性好酸球性肺炎
「Key words」好酸球性肺炎, 好酸球増多症候群, 慢性好酸球性肺炎, 急性好酸球性肺炎