Summary
在宅酸素療法(HOT)は1960年代から米国と英国を中心に行われてきた。わが国でも1975年頃から一部の施設でHOTが開始された。その後,HOTによる慢性呼吸不全患者の生命予後改善効果などが明らかになり,1985年にはHOTがはじめて健康保険に適用された。それを契機に本療法が急速に普及した。HOTが保健適用になる前の1982年に酸素濃縮器と液化酸素(液体酸素)の製造販売が認可された意義は大きい。その結果,誰でも自宅で簡単に酸素が吸入できるようになった。その後,酸素濃縮器本体の小型・軽量・静音・省電力化だけでなく,携帯用酸素ボンベや携帯用液体酸素も軽量化,そして呼吸同調装置を併用することにより長時間の外出も可能になった。今ではわが国で最も進んだ在宅医療の1つになっている。
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四半世紀を経たわが国の在宅酸素療法―課題と提言―
在宅酸素療法の歴史と展望
Home oxygen therapy ; History and prospects
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.19 No.3 19-23,
2011
著者名
宮本顕二
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
呼吸器
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
呼吸器内科
/
リハビリテーション科
/
老年科
媒体
THE LUNG perspectives
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。