喫煙と高尿酸血症・痛風との関連については数多くの報告がなされており,最近の総説1)でも300件以上の論文が引用されている。日本人について,Nakanishiら2)は男性1,365名を6年間観察し,新たに高尿酸血症を発症するリスクは,喫煙者で非喫煙者に比べて有意に低かったと報告した[ハザード比:0.65,95%信頼区間(CI):0.46~0.92]。一般的に男性において,喫煙者は非喫煙者に比べて血清尿酸値が有意に低いことが報告されている1)。しかしその差は大きくなく,水野ら3)による日本人男性喫煙者4,462名,非喫煙者1,256名の調査では,血清尿酸値の差は0.1~0.2mg/dL程度であった。