特集 前立腺癌治療に伴う下部尿路症状のマネージメント
前立腺全摘除術後の下部尿路症状のリスク因子
掲載誌
排尿障害プラクティス
Vol.32 No.2 16-21,
2024
著者名
秦 淳也
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今井 仁美
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松岡 香菜子
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赤井畑 秀則
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小島 祥敬
記事体裁
抄録
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特集
疾患領域
泌尿器
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癌
診療科目
泌尿器科
媒体
排尿障害プラクティス
Key Words
前立腺全摘除術
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下部尿路症状
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尿失禁
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過活動膀胱(OAB)
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排尿筋低活動(DU)
前立腺全摘除術後における新規発症の下部尿路症状は,QOLを損なう可能性のある合併症である。前立腺全摘除術による蓄尿症状として重要なものに尿失禁があり,そのリスク因子には,前立腺体積などの因子だけでなく,糖尿病や動脈硬化などの代謝性因子の関与も考えられている。また,術後の過活動膀胱も一定の割合で発症するが,そのリスク因子は尿失禁とほぼ同様とされている。一方,前立腺全摘除術後排尿症状の原因の1つに排尿筋低活動があり,その発症率は9.1~51%とされている。発症のリスク因子としては,術前の膀胱収縮力の低下や手術侵襲の関与が示唆されている。下部尿路症状は術前後に大きく変化するため,術前に適切な下部尿路症状および機能の評価を行い,術後に起こりうる下部尿路症状の変化を考慮した情報提供を患者個々に行うことが重要と考えられる。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。