2023年6月14日に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が成立し,認知症の視点は泌尿器科を含めた各種診療科において,より重要になっている。

たとえば排尿機能との関係について,認知症発症から機能性尿失禁までの期間に関して,レビー小体型認知症では3.2年,アルツハイマー型認知症では6.5年であるが,白質型多発性脳梗塞では,認知症発症に5年以上先行して認められたとの報告もなされており1),認知症についての視点は重要である。

本稿では認知症のスクリーニング検査として代表的な検査であるミニメンタルテスト(Mini Mental State Examination;MMSE)について2),一般診療場面で有用な部分の解説を行う。なお,排尿機能にかかる有用な認知スクリーニング検査の1つである前頭葉機能検査(Frontal Assessment Battery;FAB,主に遂行機能を反映する)3)も追記する。