特集 女性骨盤底医学の最前線
治療
4)経腟メッシュ手術(TVM手術)
掲載誌
排尿障害プラクティス
Vol.29 No.2 50-54,
2022
著者名
竹山 政美
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
腎臓
/
泌尿器
診療科目
泌尿器科
/
腎臓内科
媒体
排尿障害プラクティス
Key Words
TVM手術,PTFEメッシュ,ORIHIME®,骨盤臓器脱,アンカリング
経膣メッシュ(tension-free vaginal mesh;TVM)手術のコンセプトは,メッシュを用いて,メッシュ本体が臓側筋膜を補強し,メッシュ脚が靭帯を補強する,というものである。使用可能なメッシュの素材がポリプロピレンからポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene;PTFE)に代わったことにより,術式そのものの変更を余儀なくされている。PTFEは科学的に安定した素材であるが摩擦係数が小さいという特性があり,TVM手術に使用する際にはその脚が組織との間で滑ってずれやすいという欠点となるからである。種類としては,Prolift™型と,小さめのメッシュを用いるElevate™型,Uphold™型,TVMA2型などがある。得意とする骨盤臓器脱(pelvic organ prolapse;POP)は膀胱瘤が主である症例,不得意なPOPは子宮脱のうち,頸部延長型および子宮頸部が大きな症例である。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。