BPHに対する現在の治療の第一選択は,α1遮断薬などの有効性の高い薬物療法であるが,種々の薬物療法でも効果が十分でない場合や,中等度から重度の症状を有する場合には手術療法が考慮される.標準的外科的治療が経尿道的前立腺切除術(TURP)であることに異論はないものの,出血やTUR症候群などの課題に対してさまざまな“低侵襲治療”が考案されても定着したものは少ない.しかしながら,ここ数年で登場し確立した新しいレーザー治療や,生理食塩水下でのTUR,経尿道的腺腫剥離の概念は外科治療のコンセプトを変えうるものになってきている.本稿では,前立腺肥大症に対する外科的治療の変遷と,最近確立した術式について概説する.
全文記事
BPHの自然史を踏まえた治療ストラテジー
外科治療の役割
掲載誌
排尿障害プラクティス
Vol.19 No.4 48-54,
2011
著者名
賀本敏行
/
井上勝己
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
泌尿器
診療科目
一般外科
/
泌尿器科
媒体
排尿障害プラクティス
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。