全文記事
急性冠症候群の最近の動向
治療 急性冠症候群における冠動脈インターベンションの現状
Current status of percutaneous coronary intervention for the patients with acute coronary syndrome
掲載誌
CARDIAC PRACTICE
Vol.22 No.2 41-45,
2011
著者名
中川義久
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
/
心臓血管外科
/
手術・救急
/
放射線科
媒体
CARDIAC PRACTICE
冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)は,急性冠症候群(acute coronary syndrome:ACS)の患者の予後を改善することができる有効な治療法である。しかし,至適時期に関してさまざまな報告はあるが,現時点でははっきりしていない。
また,現在のPCIではステントを用いて治療することが多いが,そのステントの種類として薬物溶出性ステント(drug-eluting stent:DES)を用いた方が良いのか,薬物を塗布していないベアメタルステント(bare-metal stent:BMS)を用いた方が良いのかが議論されている。ACSに対するPCI施行時に待機的PCIと違う特徴は,血栓や病変部位の脆いプラークを伴うことが多いため,これらが血管内腔に遊離して冠動脈末梢に閉塞をきたし,末梢塞栓が生じる可能性が高いことである。PCI施行時には末梢保護を常に念頭に置く必要がある。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。