SUMMARY 多発外傷や広範囲熱傷は,手術時や敗血症などの重症内因性疾患と同様に,生体に加わる高度侵襲の代表的疾患群である。侵襲下では,神経内分泌系,炎症性サイトカインなどの反応によりエネルギー代謝が変動するため,栄養管理は免疫能や創傷治癒に大きく関与し,生命予後に直結するものとして重要視されている。本稿では,最近のトピックスである免疫栄養も含め,外傷・熱傷時の栄養管理について概説する。 KEY WORDS ■外傷・熱傷 ■生体侵襲 ■栄養投与時期 ■栄養投与方法 ■免疫栄養