Ⅰ. 基礎
5.代謝制御におけるケトン体受容体の役割
掲載誌
The Lipid
Vol.33 No.2 40-46,
2022
著者名
西田 朱里
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泉 綾乃
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池田 貴子
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木村 郁夫
記事体裁
特集
/
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
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循環器
/
栄養管理
診療科目
循環器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
Key Words
ケトン体,GPCR,栄養センサー,エネルギー代謝制御
低炭水化物食や断続的絶食に代表されるケトン体産生食事療法は,薬物療法とは異なる代替療法として,代謝性疾患の予防および改善に寄与することが期待されている。そのようななか,ケトン体に対する細胞膜上受容体としてGPR109A,GPR41,GPR43が同定され,ケトン体が単なるエネルギー源としてだけでなく,シグナル分子として機能することで生体のエネルギー代謝制御に関与する可能性が示唆された。今後,ケトン体とその受容体を介した生体調節機能について解明が進むことで,栄養管理による先制医療や予防医学への応用が期待される。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。