Ⅰ. 基礎
1.ケトン体産生の制御機構と抗老化
掲載誌
The Lipid
Vol.33 No.2 13-18,
2022
著者名
西田 友哉
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
栄養管理
診療科目
循環器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
Key Words
ケトン体,β-OHB,β-ヒドロキシ酪酸化,HDAC,抗老化
ケトン体は,グルコースの利用が制限されたカタボリックな状況下において主に肝臓で合成され,脳・心筋・骨格筋といった重要臓器へのエネルギー供給を担っている。最近では,臓器保護や抗老化作用をはじめとするケトン体の新たな役割が次々と見出され,エネルギーバランスの調節以外の観点でも注目されている。本稿では,まず①ケトン体の産生とその制御機構について述べた後,②ケトン体を介した抗老化メカニズムについて,臓器保護を中心としたマクロの知見,および分子生物学的な機序を中心としたよりミクロの観点から概説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。