「はじめに」ヒトでのインスリン抵抗性の評価はインスリンを投与し血糖がどの程度低下するかという方法(インスリン負荷試験)から始まった。さらに1979年に現在でも用いられている主要な3つの方法であるインスリンクランプ法,HOMA(homeostatic model assessment)法,minimal model法が発表されて以降も多くの方法が提唱されてきた。ヒトで重要なインスリン感受性組織はインスリン受容体の存在する肝臓と骨格筋である。この2つの臓器のインスリン感受性は必ずしも同じとは限らない。そしてインスリン感受性には多くの組織が関与する。さらにSGLT2阻害薬を用いると尿からの糖排泄の存在のためにこれまで提唱された方法がそのまま使えるかどうか注意が必要となる。本稿では主要な方法について概説し,SGLT2阻害薬使用の場合の具体的な問題を喚起する。
「key words」insulin resistance,insulin sensitivity,HOMA-IR,SGLT2 inhibitor
「key words」insulin resistance,insulin sensitivity,HOMA-IR,SGLT2 inhibitor