多くの組織と同様に骨組織にも性差が存在する.一般に性差は,性染色体による遺伝的制御と性ホルモンによる内分泌制御により構築される.近年の遺伝子改変マウスおよびヒトを対象とした研究により,骨組織には性ホルモンの影響が大きく,アンドロゲンおよびエストロゲンの両方により男性骨代謝が制御されていることが明らかになりつつある.