男性骨粗鬆症の一次予防のためには危険因子の同定が必要である.一般に,男性には閉経のような急激な性腺機能低下が起こらないため,前立腺癌に対するアンドロゲン遮断療法,糖尿病,胃切除などによる二次性骨粗鬆症の割合が大きくなる.行動学的危険因子では女性の骨粗鬆症と大差はないが,喫煙,飲酒は常習者,大量使用者が男性に多い分,男性で重要な因子となっている.ただし,男性骨粗鬆症の研究は女性に比べて少なく,さらなる研究が必要である.
特集 男性骨粗鬆症Ⅱ
Ⅰ.総論 3.男性骨粗鬆症の危険因子
掲載誌
THE BONE
Vol.33 No.3 27-31,
2020
著者名
伊木 雅之
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
骨・関節
診療科目
整形外科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
THE BONE
Key Words
一次予防,二次性骨粗鬆症,糖尿病,胃切除,喫煙
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。