骨粗鬆症は女性に多い疾患であり,男性患者に対する関心は低く軽視されがちである.実際,骨粗鬆症の診断や治療を受けている男性の割合は非常に低い.閉経時の急速な性ホルモン低下と骨密度低下が男性では起こらないことが性差の主因である.しかし,国内の骨粗鬆症の患者数は女性の約4分の1とはいえ,男性でも300万人とされており,決して無視できないcommon diseaseである.高齢化に伴い骨折する男性患者の数も増加している.