特集 免疫疾患治療を変える新たな治療標的
炎症性腸疾患
掲載誌
Pharma Medica
Vol.42 No.1 37-40,
2025
著者名
仲瀬 裕志
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
消化器
診療科目
消化器内科
媒体
Pharma Medica
Key Words
炎症性腸疾患,anti-integrin drugs,S1P受容体変容薬,抗IL-23抗体製剤症,JAK阻害剤
炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は、潰瘍性大腸炎とクローン病を含む慢性的な消化管の炎症性疾患である。これらの疾患は患者の生活の質を著しく低下させるため、新たな治療法の開発が求められている。近年、病態の理解が進み、分子標的薬剤の開発が加速している。抗TNFα抗体製剤を皮切りに、抗インターロイキン12/23抗体製剤、白血球輸送阻害薬や細胞シグナル伝達阻害薬など、治療の選択肢は広がってきた。その結果、IBD患者の生活の質は間違いなく向上している。ただし、どの薬剤をどの患者に使用すべきなのか?今後の課題としては、個々の患者に対する薬剤選択に繋がるバイオマーカーなどの同定が必須である。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。