特集 再生医療への期待~各疾患領域における現況と展望~
肝臓領域における細胞を用いた再生医療の将来展望
掲載誌
Pharma Medica
Vol.39 No.12 37-40,
2022
著者名
寺井 崇二
/
渡邊 雄介
/
土屋 淳紀
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
循環器
/
再生医療
診療科目
循環器内科
/
その他
媒体
Pharma Medica
Key Words
間葉系幹細胞,マクロファージ,ES細胞,肝硬変,体性幹細胞
本稿では,肝疾患領域の細胞を用いた再生医療の現状について概説する。2000年から基礎研究成果を基盤に,2003年から開始された肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法,その後,血管内皮細胞投与療法,さらに自己脂肪組織細胞投与療法が実施されてきた。また,英国エジンバラ大学のForbesらは,肝硬変症に対して自己マクロファージ細胞投与療法を実施し,一方でSokalらは,代償性肝硬変症から急激に肝不全状態になるacute on chronic liver failure(ACLF)に対する,肝臓から採取した肝前駆細胞の投与療法を実施している。さらに,自己間葉系幹細胞を用いた治験も実施されてきた。日本では2017年より他家間葉系幹細胞投与療法の肝硬変症に対する治験を進めてきた(PhaseⅠ,Ⅱ)。また,2019年よりES細胞由来の肝臓様細胞を門脈より投与する先天性の尿素酵素欠損症に対する医師主導治験が進んでいる。本稿では,現在進んでいる細胞を用いた肝臓疾患に対する細胞を用いた再生療法を俯瞰し紹介する(図1)。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。