乾癬は，特徴的な銀白色の鱗屑を伴い，肘や膝の伸側および頭皮などの機械的刺激のある部位に好発する慢性の炎症性角化症で，皮膚以外のさまざまな部位にも併発症状や合併症を呈し，海外では“psoriasis”と皮膚病変のみを示す病名が用いられていたが，近年，全身疾患としての乾癬“psoriatic disease”といわれるようになってきた。関節炎は乾癬患者の約10～30％に認められる主要な症状の1つであるが¹⁾，関節炎のみならず，肥満，炎症性腸疾患，ぶどう膜炎などの合併を認めることがあり，包括的な対応が求められる疾患である(図)²⁾。