「はじめに」今世紀に入って多発性骨髄腫(multiple myeloma;MM)に対する分子生物学的研究が飛躍的に進歩し,多数の分子標的治療薬が開発されている。現在国内では免疫調整薬(immunomodulatory drugs;IMIDs)であるサリドマイド,レナリドミド(レブラミド:REV),ポマリドミド(POM)とプロテアソーム阻害薬(proteasome inhibitor;PI)であるボルテゾミブ(BTZ)が治療の主体である。しかしながら,これらの薬剤に耐性となったMM症例(relapse/refractory multiple myeloma;R/R MM)の予後はきわめて不良であり,新たな薬剤の開発・臨床導入が急務である。本稿では,第2世代のPIとして期待されているカルフィルゾミブ(CFZ),イキサゾミブ(IXB),さらに最近特に注目・期待されている骨髄腫細胞表面抗原に対するモノクローナル抗体(MoAb)について紹介する。
「KEY WORDS」プロテアソーム阻害薬,カルフィルゾミブ,イキサゾミブ,モノクローナル抗体
「KEY WORDS」プロテアソーム阻害薬,カルフィルゾミブ,イキサゾミブ,モノクローナル抗体