【特集 双極性障害:現代社会における特徴と診療】
双極性障害の精神療法:対人関係・社会リズム療法を中心に
掲載誌
Pharma Medica
Vol.31 No.3 41-44,
2013
著者名
水島広子
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
診療科目
精神科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」双極性障害の治療においては, 薬物療法が中心的な役割を果たすと同時に, 服薬遵守, エピソード再発防止のためのストレスマネジメントと生活リズムの調整, うつ病エピソードの治療, エピソード後の心理社会機能の回復など, 心理社会的治療が果たし得る役割はとても大きい. 心理教育だけでもある程度の効果があることが示されているが, 疾患教育に加えて, 特別な焦点をもった心理社会的治療を行うことによって, その経過をさらに改善できることが示されてきている. 本稿では, コントロールされた研究におけるエビデンスのある対人関係・社会リズム療法(interpersonal and social rhythm therapy, IPSRT)1), 家族療法(family-focused treatment;FFT)2), 認知行動療法(cognitive-behavioral therapy;CBT)3)のうち, IPSRTについて, そのポイントと効果を概説する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。