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投稿日時:2018/06/22(金)

M-Review Hightlight
新刊アイ

No.60 2018.06.22 発行:株式会社メディカルレビュー社

他科医から訊かれる この皮膚病はなに?/
エビデンスに基づいた癌化学療法ハンドブック2018

「新刊アイ」では、“先生のコメントから読み解く新規刊行物の魅力”をお伝えいたします。
今号では、皮膚科フォトクリニックシリーズの第三弾、皮膚病診療で役立つ知識が満載の1冊『他科医から訊かれる この皮膚病はなに?』、治療レジメンとともに治療成績や主な副作用と対策について解説した『エビデンスに基づいた癌化学療法ハンドブック2018』のご紹介です。

目次
新刊案内『他科医から訊かれる この皮膚病はなに?』
シミの診断とメカニズム
新刊案内『エビデンスに基づいた癌化学療法ハンドブック2018』
医療経済からみた肺癌治療薬

新刊案内

『他科医から訊かれる この皮膚病はなに?』

発行日 : 2018年6月8日
編 集 : 宮地良樹(みやち よしき)
所 属 : 京都大学名誉教授
宮地良樹
他科医から訊かれる この皮膚病はなに?

ご略歴(宮地先生)
1951年 静岡県出身。
静岡県立静岡高等学校卒業後、1977年 京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院内科レジデントを経て京都大学医学部皮膚科学教室入局。米国留学ではリウマチ学専攻。京都大学医学部皮膚科学講師、病棟医長を経て、1992年より群馬大学医学部皮膚科学教授。1998年より京都大学大学院医学研究科皮膚科学教授。2014年 京都大学名誉教授、滋賀県立成人病センター(現 滋賀県立総合病院)病院長。2017年 同院総長兼務。2018年 静岡県立総合病院参与、NPO法人皮膚の健康研究機構理事長。
専門は皮膚アレルギー炎症、皮膚疾患と活性酸素、紫外線生物学、皮膚の老化、褥瘡など。

本書の発刊に際し、編集いただいた宮地先生にお話をうかがいました。

――本書のご紹介をお願いいたします。
皮膚科では「一瞥でわかる皮膚病」がたくさんあります。実地医家の先生方は患者さんからも「これなんでしょう?」とよく聞かれると思います。それに即座に答えられることで患者さんからの評価が高まるはずです。そんなsnap diagnosisが可能な皮膚病を簡潔に説明したのが本書です。

――本書を編集される中で意識したことはございますか?
「こんなに典型的で特徴が揃っているのになぜ診断がつかないのかなあ?」と素朴に思ったことが一度ならずあります。そのあたりを「どこに目をつければいいのか」「紛らわしいのはどこ?」という視点で執筆をお願いしました。まさに「目から鱗」の内容で編集者の私自身が期待していた通りの充実した内容になりました。

――読者の先生方にメッセージをお願いいたします。
本書では、「一発診断できる皮膚腫瘍」「どうも典型例ではないみたい」「知っておくと鼻高々」の三つのジャンルに分類してビジュアルな写真を中心に簡潔かつ実践的なフォトクリニックを目指しました。写真が多く文章が簡潔な箇条書きですので、一気に読めると思います。「この本に目を通しているのといないのとでは皮膚病診療の質に大きな差が出る」といわれるような診療の差が出ればうれしい限りです。

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ピックアップ
シミの診断とメカニズム

Bella Pelle Vol.2 No.1, 16-19, 2017
船坂陽子

一般にシミと呼称される疾患で、高い頻度でみられるのが老人性色素斑である。老化と慢性の日光曝露が要因となる。雀卵斑は日光曝露に反応して小色素斑が生じやすい遺伝的な素因を有す皮膚にできる。肝斑は日光曝露に加え、女性ホルモンの影響を受けて増悪する。免疫組織学的検討より、以前肝斑の真皮型と言われていたものは後天性真皮メラノサイトーシス(ADM、あるいは両側性太田母斑様色素斑)であると考えられている。これら色素斑の特徴およびそのメカニズムについて概説する。

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新刊案内

『エビデンスに基づいた癌化学療法ハンドブック2018』

発行日 : 2018年6月10日
総監修 : 大津敦(おおつ あつし)
所 属 : 国立がん研究センター東病院 病院長
 
エビデンスに基づいた癌化学療法ハンドブック2018

ご略歴(大津先生)
1983年 東北大学医学部卒業、1983年 いわき市立総合磐城共立病院内科研修医、1986年 国立がんセンター病院内科レジデント、1992年 国立がんセンター東病院内視鏡部消化器科医員、1992年 東北大学医学博士取得、1997年7~9月 米国MD Anderson Cancer Centerにて研修、2001~2008年 国立がんセンター東病院内視鏡部消化器科医長・治験管理室室長(併任)、内視鏡部長、通院治療部長、臨床開発センター長、2012年 国立がん研究センター早期・探索臨床研究センター長/同センター東病院臨床開発センター長、2015年~2016年 国立がん研究センター先端医療開発センター長、2015年より現職。

総監修の大津先生より、本書発刊に際して(「序」より抜粋)

国民の二人に一人ががんに罹患する時代において、まさに日進月歩で進歩するがん治療において、適切な治療を安全に遂行することに国民からの期待も大きい。飛躍的な治療成績の向上とともに複雑化・高度化するがん薬物療法に対して多くの医療者の皆様方が積極的に知識や技量の向上に努め、がん患者さんに良質な医療を提供できるように願ってやまない。
本書は2004年の初版から改訂第5版を迎える。大幅な薬物療法の進歩により本版では250を超えるレジメン数までに至っている。それぞれの領域の第一線でご活躍されているご多忙な先生方にご執筆をお願いさせていただいたが、チーム医療の重要性からコメディカルスタッフにも活用されやすいように簡潔で見やすい記載や図表を意識して作成をいただいた。本書が最前線で日々がん患者さんと向き合っている医療者の皆様方の薬物療法実践に少しでもお役に立てば望外の喜びである。

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ピックアップ
医療経済からみた肺癌治療薬

THE LUNG perspectives Vol.25 No.3, 55-59, 2017
武内進 ほか

肺癌は癌死の第1位であり、今後も増加が予測されている。非小細胞肺癌(NSCLC)ⅠA期以外は薬物療法が標準治療に組み込まれている。細胞障害性抗がん剤や分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬などの高額な薬剤が登場し、費用対効果の評価は社会的に重要である。バイオマーカーの確立、至適用量の再評価が今後の課題である。適切なバイオマーカーが存在しない薬剤では、患者の臨床背景をもとに薬剤選択を行う。コストを考慮した場合に、診療施設にインセンティブになるような政策誘導、費用対効果評価を薬価決定に導入するとともに、製造販売後に真の有効性を評価した薬価改訂などが必要と考えられる。受動喫煙防止を含めた喫煙対策が最も費用対効果が高い政策である。

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学会カレンダー

M-Reviewサイトアドバイザーの先生方よりご紹介いただいた注目の学会・研究会などをご紹介します。
※名前をクリックすると、M-Reviewに掲載されている先生の記事を読むことができます。

会期 学会名/会長 主会場
6/29~6/30 27 日本脳ドック学会総会
小笠原邦昭
盛岡
いわて県民情報交流センター(アイーナ)
6/29~7/1 63 日本透析医学会学術集会・総会
中西健
神戸
神戸国際会議場 他
7/5~7/6 24 日本血管内治療学会学術総会
坂井信幸
神戸
神戸国際会議場
7/5~7/7 12 パーキンソン病・運動障害疾患コングレス
髙橋良輔
京都
ハイアットリージェンシー京都
7/12~7/14 50 日本動脈硬化学会総会・学術集会
山下静也
大阪
大阪国際会議場 他
7/19~7/21 52 日本ペインクリニック学会大会
井関雅子
東京
グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール
7/20~7/21 49 日本職業・環境アレルギー学会総会・学術大会
中村陽一
横浜
横浜シンポジア

Editor's eye

6月18日(月)に発生した大阪府北部の地震。
被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。 まだ余震には注意が必要との事ですので、気を付けてお過ごし下さい。

世界的に見ても、日本は地震が多い国です。 海外のサイトで近年の「地震の多い国ランキング」が公開されており、日本は2位になっています。 ちなみに記録に残る日本史上最初の地震は、416年8月22日に現在の奈良県で発生したといわれています。

内閣府のwebサイト内にある「防災情報のページ」で、南海トラフ巨大地震や首都直下地震が発生した際のシミュレーションや被害想定、事前の対策をまとめた映像を試聴することが出来ます。
どちらの地震も30年以内に発生する確率が高いと言われています。 その為にも、何が起こり得るのかを事前に理解することは重要ですよね。

大阪府北部の地震の前日には群馬県南部でも強い地震が発生しています。
今一度、非常時の対策を確認してみてはいかがでしょうか。

編集部S
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