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投稿日時:2015/05/15(金)

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新刊アイ

No.24 2015.05.15 発行:株式会社メディカルレビュー社

必読! 抗凝固療法のすべて

「新刊アイ」では、“先生のコメントから読み解く新規刊行物の魅力”をお伝えいたします。
今号では、抗凝固療法のエッセンスが凝縮され、誰もが使いやすいポケットブックである『ファーマナビゲーター 抗凝固療法編』のご紹介です。

目次
新刊案内『ファーマナビゲーター 抗凝固療法編』
不育症 臨床編 血栓性素因
女性における脳梗塞の特徴
高齢患者での腎代替療法選択

新刊案内

『ファーマナビゲーター 抗凝固療法編』

発行日 : 2015年4月25日
編 集 : 山下武志(やました たけし)
所 属 : 公益財団法人心臓血管研究所所長
編 集 : 是恒之宏(これつね ゆきひろ)
所 属 : 国立病院機構大阪医療センター
臨床研究センター長
編 集 : 矢坂正弘(やさか まさひろ)
所 属 : 国立病院機構九州医療センター
脳血管・神経内科科長
山下武志
ファーマナビゲーター 抗凝固療法編

ご略歴(山下先生)
1986年 東京大学医学部卒業、1994年 大阪大学医学部第二薬理学講座、1998年 東京大学医学部循環器内科助手、2000年 公益財団法人心臓血管研究所第三研究部長、2006年 同研究本部長・常務理事、2011年 同研究所長・付属病院長、2015年 現職。

編集委員を代表して、山下先生にお話をうかがいました。

――本書を企画された経緯についてお聞かせください。
ここ数年で、抗凝固療法は大きく変わりました。とくに経口抗凝固薬は、長年使用されてきたワルファリンに加え、2014年には4つのNOACが出揃う形となりました。抗凝固療法が一躍脚光を浴びている今、基礎、薬理、病態、臨床試験、診療現場での活用を網羅した書が必要であると感じ、本書発行に至りました。

――本書の構成はどのようになっていますか?
第1章では血栓形成のメカニズムや抗凝固薬の薬理作用、第2章では抗凝固療法を必要とする病態にはどのようなものがあるか、第3章では抗血小板薬や抗凝固薬のエビデンス、第4章では国内外のガイドライン、第5章では抗凝固療法に関するQ&Aについてご執筆いただきました。

――読者の先生方にメッセージをお願いいたします。
抗凝固療法を行う機会が増加しているなか、不安や困惑も増加するのは必定です。本書は抗凝固療法に関するすべての情報を、どなたにも使いやすいポケットブックとしてまとめておりますので、診療の場でぜひ活用していただけると幸いです。本書が先生方の診療をサポートする役目を担えることを、編集者一同、切に願っています。

詳細はこちら

ピックアップ
不育症 臨床編 血栓性素因

HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.19 No.1, 31-34, 2012
藤田太輔 ほか

 

血栓性素因と不育症との関連は広く知られており、後天性血栓性素因である抗リン脂質抗体症候群は、流産や子宮内胎児死亡、妊娠高血圧症候群の最も重要なリスク因子です。
一方、先天性血栓性素因については、日本人では特に頻度が高いとされているプロテインS(PS)欠乏症が、不育症の原因として重要な位置を占める可能性があり、注目されています。
本稿ではそれらの関係について最近の知見に基づき概説されています。妊娠中における静脈血栓症予防に関してはガイドラインが示されていますが、不育症の発症機序、治療法に関しては確固たるエビデンスが得られておらず、プラセボを用いた大規模ランダム化比較試験による検討が待たれます。

 

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ピックアップ
女性における脳梗塞の特徴

WHITE Vol.1 No.1, 23-27, 2013
石束光司 ほか

 

近年、性差医療の研究が広く行われるようになり、超高齢化社会の到来とともに、増加の一途をたどっている脳卒中やその3分の2を占める脳梗塞もまた、性差のある疾患であることが明らかとなっています。
ライフスタイルの差異は小さくなっていると考えられる一方で、高血圧症・糖尿病・脂質異常症など脳梗塞の危険因子そのものにも生物学的な性差があることから、性差に留意した生活習慣病・脳卒中診療は重要です。 女性における脳梗塞の特徴は、高齢者における心原性脳塞栓症の頻度が高く、重症化しやすいことにあります。生活習慣病による脳梗塞発症への寄与は女性の方が高いと考えられており、閉経後は特に生活習慣を含む危険因子の管理が重要になると考えられます。
本稿では、筆者らが実施している脳卒中のデータベース研究の知見を交えながら、「女性」における脳梗塞の病態やリスクの特徴について述べられています。

 

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ピックアップ
高齢患者での腎代替療法選択

Nephrology Frontier Vol.14 No.1, 28-32, 2015
平林千尋 ほか

 

高齢腎不全患者では、腎代替療法を選択する際には既に多くの合併症を有していることが多い。
したがって、身体的問題だけでなく、精神的・社会的問題を含め患者個々に適した治療方法(血液透析、腹膜透析、腎移植)を選択する必要がある。
最近、日本透析学会から「維持血液透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」が示されており、「血液透析をしない」ことも選択肢として考慮される。

 

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学会カレンダー

M-Reviewサイトアドバイザーの先生方よりご紹介いただいた注目の学会・研究会などをご紹介します。
※名前をクリックすると、M-Reviewに掲載されている先生の記事を読むことができます。

会期 学会名/会長 主会場
5/20~5/23 116 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
小川郁
東京
東京国際フォーラム
5/20~5/23 56 日本神経学会学術大会
西澤正豊
新潟
朱鷺メッセ 他
5/21~5/22 51 日本肝臓学会総会
佐々木裕
熊本
ホテル日航熊本 他
5/21~5/23 37 日本血栓止血学会学術集会
尾崎由基男
甲府
甲府市総合市民会館
5/21~5/24 88 日本整形外科学会学術総会
吉川秀樹
神戸
神戸ポートピアホテル 他
5/21~5/24 58 日本糖尿病学会年次学術集会
谷澤幸生
下関
海峡メッセ下関 他

Editor's eye

ツツジは凡そその美しさに相応しくないように見える漢字が与えられています。
「躑躅」には、行っては止まるという意味があり、見る人の足を引きとめる美しさからとも、葉を食べた羊がその毒で足踏みしたからとも言われています。
一方、同じツツジという名をもち、白くて釣鐘のようなかわいい花を咲かせる「ドウダンツツジ」には「満天星」という字があてられており、字面の美しさと花の美しさは比例しないようです。

「現の証拠」という名前の花があるのをご存じですか。生薬のひとつであり、下痢止めに現に効果の証拠があるという意味で名づけられたのだとか。別名に「タチマチグサ」「テキメンソウ」などがあり、まるでフィクションで使われるアイテムのようですね。

編集部S
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