« 新刊アイ一覧へ戻る

投稿日時:2015/01/30(金)

Vol.85

M-Review hightlight
新刊アイ

No.21 2015.01.30 発行:株式会社メディカルレビュー社

4症例追加! チーム医療を活かしたレゴラフェニブの適正使用

「新刊アイ」では、“先生のコメントから読み解く新規刊行物の魅力”をお伝えいたします。
今号では、2013年10月に刊行された第1版から、4例の症例経過が追加された『第2版 大腸癌に対するレゴラフェニブ チームレゴラフェニブ ―国立がん研究センター東病院のチーム医療―』のご紹介をします。

目次
新刊案内『第2版 大腸癌に対するレゴラフェニブ
チームレゴラフェニブ ―国立がん研究センター東病院のチーム医療―』
大腸がん患者へのがん治療と緩和ケアの連携
分子標的治療薬の医療経済学─生存期間へのインパクト
前立腺癌 第29回 PSAの変化に関係する諸因子

新刊案内

『第2版 大腸癌に対するレゴラフェニブ
チームレゴラフェニブ ―国立がん研究センター東病院のチーム医療―』

         
発行日 : 2015年1月30日
監 修 : 設楽紘平 (したら こうへい)
所 属 : 国立がん研究センター東病院先端医療科・消化管内科
監 修 : 山﨑直也 (やまざき なおや)
所 属 : 国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
編 集 : チームレゴラフェニブ(国立がん研究センター東病院)
設楽紘平
『第2版 大腸癌に対するレゴラフェニブ チームレゴラフェニブ
―国立がん研究センター東病院のチーム医療―』

ご略歴(設楽先生)
2002年3月東北大学医学部卒業、2002年4月~2004年3月亀田総合病院初期研修医、2004年4月~2005年5月亀田総合病院消化器内科後期研修、2005年6月~2008年3月三沢市立三沢病院内科、2008年4月~2010年3月愛知県がんセンター中央病院薬物療法部レジデント、2010年4月~2010年9月同シニアレジデント、2010年10月~2012年3月同医長、2012年4月より国立がん研究センター東病院消化管内科医員、2013年4月より国立がん研究センター早期・探索臨床研究センター先端医療科医員(消化管内科医員兼務)。

本書発刊に際するコメントをいただきました。

レゴラフェニブが実施臨床に導入され、一年半が経過した。多様な副作用をきたす薬剤であり、臨床現場では副作用マネジメントに難渋するケースをしばしば経験する。
そこで今回、レゴラフェニブによる薬物療法が適正に行われることを目的とし、4例の症例経過を追加した。具体的に休薬のタイミングや減量の判断、副作用に対する支持療法薬の使用法などを、case by caseで解説した。実践ですぐに役に立つ情報を掲載したと考えている。
この症例集がレゴラフェニブを活用していくうえでの一助になれば幸いである。

詳細はこちら

ピックアップ
大腸がん患者へのがん治療と緩和ケアの連携

がん患者と対症療法 Vol.22 No.2, 23-28, 2011
林和彦

近年、大腸がん治療においては新規薬剤による化学療法を中心とした集学的治療法の進歩が目覚ましく、切除不能・再発大腸がんの化学療法施行例の生存期間中央値は2年を超え、さらに延長しつつあります。また、根治切除不能がんでも化学療法を施行することによって根治手術が可能になったり、医療用麻薬でもコントロールできなかった難治性疼痛が化学療法や放射線療法で軽減するような症例もしばしば見受けられるようになり、大腸がんにおける緩和ケアの意義も徐々に変わりつつあるのが現状です。
本稿では、大腸がん終末期に出現することの多い、疼痛、便秘、腸閉塞、尿管狭窄、腹水、精神症状といった症状とその対処について概説されています。
集学的治療により長期生存が珍しくなくなった今日では、患者の身体的苦痛の軽減のみならず精神的な苦痛やスピリチュアルな苦悩、社会的苦痛に対しても十分に配慮し、より全人的な立場で治療を行うことを心がけるべきであるとの見解が示されています。

記事を読む

ピックアップ
分子標的治療薬の医療経済学─生存期間へのインパクト

大腸癌FRONTIER Vol.4 No.4, 43-46, 2011
加藤健

本稿では、生存期間の延長が認められているが、高額な医療費が無視できない存在となってきている大腸癌化学療法について、費用対効果とQALY(Quality Adjusted Life year)や、大腸癌初回化学療法における、FOLFOX療法に対するBVの経済学的上乗せ効果などを交えながら概説されています。
“いろいろな目線があるにせよ、われわれは薬剤費の費用対効果について議論を行わなくてはいけない時代にきている”と筆者は語ります。
今まで「癌治療が続けられなくてかわいそうだ」とか「このままでは医療費がパンクする」といった感情やイメージで語られていることが多かった医療費問題ですが、「高いから即駄目」というわけではなく、費用対効果という尺度を通して評価し、議論することが必要だと締めくくられています。

記事を読む

ピックアップ
前立腺癌 第29回 PSAの変化に関係する諸因子

排尿障害プラクティス Vol.19 No.4, 67-71, 2011
高山達也 ほか

前立腺上皮より産生され、精液中に分泌されるセリンプロテアーゼである前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)は、種々の腫瘍マーカーの中では最もよく研究され、臨床応用されているものであり、前立腺癌のスクリーニング検査、診断、臨床病期分類、さらには治療後の効果判定においても用いられています。したがって、測定系の標準化やPSA値に影響する諸因子の理解がより正確な評価において重要です。
本稿では日常臨床においてPSA値を異常値として扱う場合に、知っておくべきPSA変化に影響を及ぼす諸因子について概説されています。

記事を読む

学会カレンダー

M-Reviewサイトアドバイザーの先生方よりご紹介いただいた注目の学会・研究会などをご紹介します。
※名前をクリックすると、M-Reviewに掲載されている先生の記事を読むことができます。

会期 学会名/会長 主会場
2/7 - 日本医学会特別公開フォーラム
高久史麿
京都
京都劇場
2/8 15 動脈硬化教育フォーラム
山下静也
大阪
大阪国際会議場
2/9~2/11 42 日本集中治療医学会学術集会
山科章
東京
ホテル日航東京 他

Editor's eye

寒さの厳しい季節。この時期になると、使い捨て懐炉を手にした受験生をよく目にします。
懐炉の原型は、平安時代に遡ります。石を温めて真綿や布などでくるみ懐中に入れて胸や腹などの暖を取っていたようです。この温石には防寒だけでなく治療の効果もあったとのこと。
石をあたためるというキーワードを目にするたびに、民話「石のスープ」を題材にした絵本を思い出します。
寒い季節、身体の外からも中からもあたたかくして過ごしたいですね。

編集部S
  • このメールは「M-Review Highlight」に登録されているM-Square会員の方にお送りしています。
  • このメールは送信専用メールアドレスから配信しています。このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
  • 「M-Review Highlight」配信先の変更は、メールアドレス変更フォームからお願いします。
  • 内容・記事に対するお問い合わせは、お問い合わせフォームからご連絡ください。
  • メールマガジン配信・停止の設定は、こちらより行ってください。
Copyright(c) 2012-2015 Medical Review Co., Ltd. All Rights Reserved.