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投稿日時:2014/10/27(月)

Vol.78

M-Review hightlight
新刊アイ

No.18 2014.10.27 発行:株式会社メディカルレビュー社

医師としてのベクトルと海図/関節リウマチ診療の標準化

「新刊アイ」では、“先生のコメントから読み解く新規刊行物の魅力”をお伝えいたします。
今号は、宮地良樹先生の皮膚科教授としての集大成であり、宮地先生と執筆者の先生方による生身のメッセージ集『若い医師たちに紡ぐことば』と、エビデンスの評価のみならず患者の意見も盛り込んで推奨度が決定された『関節リウマチ診療ガイドライン2014』のご紹介です。

<お知らせ>
M-Reviewに新しいコーナー「NEXT DOOR」がオープンしました!
「NEXT DOOR」では、開発中の新薬や話題の疾患について各分野のエキスパートにご意見を伺う「Pharma Medica」のインタビューシリーズより、最新記事を掲載していきます。
10月号では、「脂質管理の新しい潮流」をテーマに、新しい脂質異常症治療薬の可能性についてお話を伺いました。
・「PCSK9阻害薬の登場が臨床にもたらす影響
 帝京大学臨床研究センター センター長/寺本内科・歯科クリニック 院長 寺本民生先生
・「脂質異常症治療の現状と今後の展望
 防衛医科大学校内科学講座神経・抗加齢血管内科 教授 池脇克則先生
ぜひご一読ください!

目次
新刊案内『若い医師たちに紡ぐことば』
アンドロイドセラピーを目指して―アンドロイド参加型自律訓練法の試み―
新刊案内『関節リウマチ診療ガイドライン2014』
微生物と感染症診療 大腸菌

新刊案内

『若い医師たちに紡ぐことば』

発行日 : 2014年9月30日
編 集 : 宮地良樹 (みやち よしき)
所 属 : 滋賀県立成人病センター病院長/
京都大学名誉教授
倉田宝保・仁保誠治
『若い医師たちに紡ぐことば』

ご略歴(宮地先生)
1951年 静岡県出身。
静岡県立静岡高等学校卒業後、1977年 京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院内科レジデントを経て京都大学医学部皮膚科学教室入局。米国留学ではリウマチ学専攻。京都大学医学部皮膚科学講師、病棟医長を経て、1992年より群馬大学医学部皮膚科学教授。1998年より京都大学大学院医学研究科皮膚科学教授。2014年10月より滋賀県立成人病センター病院長。
専門は皮膚アレルギー炎症、皮膚疾患と活性酸素、紫外線生物学、皮膚の老化、褥瘡など。

宮地先生の皮膚科教授としては最後の編集本。本書編集にまつわるエピソードや読者へのメッセージを宮地先生にお伺いしました。

――「若い医師たちに紡ぐことば」、このタイトルには先生のどのような想いが込められているのでしょうか。
皮膚科教授を辞して、病院長に転出するにあたり、自ら歩んできた軌跡を辿りながら、若い先生たちに道標となるようなメッセージを送りたいと考えたからです。私だけでなく、私と邂逅のあった多彩な領域の先生方にご寄稿いただくことによって、皮膚科のみならずすべての領域の若い医師たちへの熱いことばを紡ぎたいと思いました。

――医師になられたばかりの頃と今の宮地先生で、一貫して変わらなかったものはありますか。
私の臨床医としての原点は、ロールモデルであった父(内科開業医)の存在です。私は結果的に大学人として臨床研究の道を歩みましたが、医の心、患者さんへの思い、などは変わらないと思います。「自分の親や子供だったらどうするか、という視点で臨床決断をする」という医療の考え方は終始変わらなかったと思います。

――また、逆に医師になられたばかりの頃と今の宮地先生で、一番変わったものがありましたら教えてください。
まず太りましたね(笑)。当初は父の開業を継ぐつもりで医師になりましたが、恩師との出会いなどに触発され、図らずも大学人として別の道を歩みました。決して野心があったわけではなく、自分のやりたいことを模索しているうちに針路が変わってしまいました。若い人たちには、「医師人生はどうなるかわからないものだ」「逆に言えばいかようにも道は拓ける」ということを肝に銘じてほしいと思います。

――この本を通じて、読者の先生方にどのようなことを読み取ってほしいとお考えですか。
私の歩んだ足跡も決して順風満帆の平坦な道のりではありませんでした。しかし、絶えず前向きに努力することで結果的に少しずつ自分の道が拓けてきました。それを繰り返すうちにいつか地平線の彼方に自分の思い描いたシャングリラが見えてくるものです。私の生きざまを通して、若い先生たちに、自らの進むべき方向のベクトルと海図を見つけてほしいと思います。

――最後に、宮地先生からの究極の「紡ぐことば」をお願いします。
「夢を抱き続けること」です。医師になったときは誰でも医療や自分の医師像に対して期待と希望があったはずです。それを少しでも叶えること、些細なことで自分の節操を曲げないこと、そのためにはいつまでも夢を追い続けることが肝要です。気力、体力と少しばかりの野心があれば必ずDreams come true! になります。

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ピックアップ
アンドロイドセラピーを目指して―アンドロイド参加型自律訓練法の試み―

Practice of Pain Management Vol.4 No.3, 32-36, 2013
中江文 ほか

医療現場、介護現場におけるロボットの役割は、今後少子高齢化が進み、医療・介護の担い手の数に対し、サービスを必要とする方々の数が増えていくことが十分予想される昨今、ますます期待が高まっていくことと考えられます。また、少子高齢化先進国としての安定した医療・福祉の持続性確保のために、人間に親和性の高いロボットの開発は重要課題といえます。
本稿では、筆者らが行った、ロボット活用医療の可能性検証を目的とし、ヒト型ロボットであるアンドロイドを用いた自律訓練法の試みが紹介されています。
そのきっかけは、筆者が鑑賞したアンドロイド演劇にありました。
ヒト同様、もしくはそれ以上のアンドロイドセラピーの実現に向け、今後の方法論の習熟と評価法の確立が待たれます。

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新刊案内

『関節リウマチ診療ガイドライン2014』

発行日 : 2014年10月10日
ガイドライン
作成分科会長
: 山中寿 (やまなか ひさし)
所 属 : 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター所長・膠原病リウマチ内科教授
山中寿
『関節リウマチ診療ガイドライン2014』

ご略歴(山中先生)
1980年3月 三重大学医学部卒業、2008年8月より現職。

本ガイドラインの発行に併せまして、山中先生よりご紹介コメントを頂戴いたしました。

関節リウマチ診療は急速に進歩し、治療成績はかなり改善しました。新しい薬剤や新しい治療方針を日常診療で如何に使うかが問題になっています。このような背景から本ガイドラインは、厚生労働省宮坂班の事業としての作成が開始され、日本リウマチ学会から出版されました。最大の特徴は、エビデンスの評価のみならず患者の意見も盛り込んで推奨度を決定する新しいGRADE法で作成したことです。作業量が格段に増えて、作成委員にとっては大変な重労働でしたが、日常臨床の現場に近い指針を示すことができたと思っています。関係各位に深甚の感謝を申し上げ、日常臨床で十分にご活用いただけることを願います。

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ピックアップ
微生物と感染症診療 大腸菌

感染症道場 Vol.2 No.3, 26-35, 2013
松本哲哉

大腸菌(Escherichia coli)は腸管内に常在する主要な菌の1つであり、われわれにとって身近な細菌です。通常の大腸菌であれば、特に感染対策上問題となることはありませんが、耐性菌の場合や、下痢原性大腸菌の場合は直接感染症予防の適応となります。
さらに、腸管出血性大腸菌など病原性の高い菌による感染症は、食中毒などとして多くの患者が発生する可能性があり診断や治療の遅れがその予後を左右します。
大腸菌による感染症に遭遇する機会は多いですが、以前と異なり治療の面では耐性化を考慮した薬剤の選択が不可欠となっています。日常の診療においては、現在利用可能な抗菌薬を適切に用いて、今後さらに耐性化を進めないよう配慮していく必要があると筆者は述べています。

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学会カレンダー

M-Reviewサイトアドバイザーの先生方よりご紹介いただいた注目の学会・研究会などをご紹介します。
※名前をクリックすると、M-Reviewに掲載されている先生の記事を読むことができます。

会期 学会名/会長 主会場
10/31~11/1 42 日本潰瘍学会
水島徹
東京
慶應義塾大学薬学部 
芝共立キャンパス
10/31~11/1 52 日本糖尿病学会九州地方会
岸川秀樹
熊本
ホテル日航熊本 他
10/31~11/2 41 日本神経内分泌学会学術集会(内分泌学ウイーク2014)
岩﨑泰正
東京
都道府県会館
10/31~11/2 76 日本血液学会学術集会
金倉譲
大阪
大阪国際会議場
11/1~11/2 34 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会総会
鈴木榮一
新潟
新潟医療人育成センター
11/1~11/2 20 日本HDF研究会学術集会・総会
政金生人/友雅司/土田健司
神戸
神戸国際会議場
11/1~11/3 34 日本臨床麻酔学会大会
尾崎眞
東京
グランドプリンスホテル新高輪

Editor's eye

最も長い和名を持つ植物は「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)」で、アマモの別名です。波間をゆらゆらと優雅に揺れる様子が、元結を外した乙姫の髪に見えたのでしょうか。それとも、切り外した元結が漂ってきたように見えたのでしょうか。

発音に要する時間が通常よりずっと長い語を「長大語」といいます。
映画『メリー・ポピンズ』の劇中歌である『スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス』は英語の長大語として有名ですね。一度聴いたらなかなか耳から離れないフレーズが印象的です。

編集部S
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