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投稿日時:2017/08/25(金)

M-Review Highlight
学会アイ

No.76 2017.08.25 発行:株式会社メディカルレビュー社

門脈学の潮流―継往開来―/リンパ浮腫治療を知り、明るい未来へ/先知先哲に学ぶ消化器外科技術の継承と発展

本日8月25日は、即席ラーメン記念日です。
1958年のこの日、世界初のインスタントラーメンが日本で発売されました。
お湯をかけて2分で食べられる魔法のラーメンとして人気を博しました。
発売当初1,300万食だった生産数量は、2016年度には全世界で975億食となり、 今では宇宙食としても食されています。
ちなみに、総務省による都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキングによると、日本で即席麺を一番多く食べているのは鳥取市、カップラーメンは青森市だそうです。

本号では「第24回日本門脈圧亢進症学会総会」「第2回日本リンパ浮腫治療学会学術総会」「第15回日本消化器外科学会大会」をご紹介いただきます。ぜひご覧ください。

目次
「第24回日本門脈圧亢進症学会総会」2017年9月14日(木)~15日(金)
肝不全合併透析患者の体液管理
「第2回日本リンパ浮腫治療学会学術総会」2017年9月23日(土)~24日(日)
リンパ浮腫の特徴と対策
「第15回日本消化器外科学会大会」2017年10月12日(木)~15日(日)
安全な胃癌手術を目指して、特に、手術侵襲に伴う転移促進とdouble tract型ρ-Graham変法について

学会・研究会開催のお知らせ

第24回日本門脈圧亢進症学会総会

会 期 2017年9月14日(木)~15日(金)
会 長 國土典宏
(国立国際医療研究センター理事長/東京大学肝胆膵外科・人工臓器移植外科教授)
会 場 東京コンベンションホール(東京都)
國土典宏先生
門脈圧亢進症学会

日本門脈圧亢進症学会は門脈圧亢進症と食道胃静脈瘤に特化した世界的にみても例のないユニークな学会です。今回のテーマは私たちが没頭している分野に、あえて門脈学と名付け「門脈学の潮流-継往開来-」としました。
諸先輩の英断によって1994年に日本門脈圧亢進症研究会と食道静脈瘤硬化療法研究会が合併し第1回日本門脈圧亢進症食道静脈瘤学会総会が開催され、1999年に名称が日本門脈圧亢進症学会となり今回第24回の学術集会を迎えることとなりました。歴史ある本学会は、診療科の垣根を超えて多くの医師が参集し研鑽してきた経緯があります。肝硬変を含む背景肝への治療、静脈瘤の発生部位や形状による適切な治療法の選択、難治例や肝不全合併例への外科治療の適切な時期など、その治療の前後で複数の診療科との連携、いわゆるmultidisciplinary teamのコンセプトが重要であると考えます。今回テーマとして掲げました「継往開来」とは、先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開くという意味です。これまでの門脈学の歴史を振り返りながら、将来の展望について活発な議論ができれば幸甚と存じます。
なお、本学会総会が開催される京橋の徒歩圏内に銀座があります。舌鼓を鳴らし、議論を尽くすのはいかがでしょうか。

 

詳細は以下のホームページをご覧ください。
http://www.c-linkage.co.jp/jsph24/index.html

ピックアップ
肝不全合併透析患者の体液管理

Fluid Management Renaissance Vol.6 No.3, 52-58, 2016
小宮山泰之 ほか

肝硬変の循環動態は、門脈圧亢進と全身の循環亢進状態が特徴的である。全身循環は亢進しているが末梢血管は慢性的に拡張した状態であり、相対的に有効循環血液量は低下した状態にある。門脈圧亢進や有効循環血液量低下、肝合成能の低下による低アルブミン血症などが成因となり、肝硬変患者ではNa・水貯留がみられる。腎不全非合併例においては、栄養療法やNa制限、利尿薬による体液管理を行う。透析患者においては、透析による除水に加え、Naや栄養の喪失分の補充が必要となる。また、有効循環血液量は低下した状態にあるため、透析時の低血圧には十分に注意が必要である。肝硬変合併例に対する透析として、腹膜透析(CAPD)が有効であった報告がいくつかみられる。利点・欠点を理解したうえで、個々の症例に応じて適切な対応が望まれる。

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学会・研究会開催のお知らせ

第2回日本リンパ浮腫治療学会学術総会

会 期 2017年9月23日(土)~24日(日)
会 長 松尾汎
(医療法人松尾クリニック理事長)
会 場 大阪国際会議場(大阪府)
松尾汎先生
日本リンパ浮腫治療学会

振り返りますと、2000年頃からリンパ浮腫患者さん達の声に押され、「リンパ浮腫治療研究会」によるリンパ浮腫診療の広報・啓発が全国に展開され、2008年に膨大なる署名のご支援も受けて「指導・治療の一部」に初めて保険適応が得られました。その後、2012年に「リンパ浮腫療法士認定機構」が誕生し、2013年には「リンパ浮腫診療指針2013」が刊行されました。そして、この度2016年に「リンパ浮腫治療料」が新設され、徐々にその治療環境の改善が図られて来ました。
第二回学術総会は、医療従事者、患者会及び市民が、よりよい診療を目指して共に学び、啓発する学会として開催する予定で、皆様からの一般演題、ポスターセッションと共に、シンポジアム(①診断法と治療適応の確立、②診療スタッフ育成の現状と展望)、パネルディスカッション(①我が国診療の現況と課題、②新たな診療法と体制の構築に向けて)、実技指導を含む教育セッション、特別企画(特別講演、教育講演)を予定いたしました。
会のメインテーマを、明日に向かって少しでも明るい未来を実現したいという想いから、「今の一歩!明るい未来へ」とし、より多くの方が共に集い、「リンパ浮腫」についてより知って頂き、明るい未来を築く契機となることを願っております。リンパ浮腫診療に従事される方はもとより、その領域に関心をお持ちの皆様に於かれましては、本学会活動の「リンパ浮腫の認識の普及」や「診断や治療の発展」にご理解・御参画を戴きまして、是非、「明日への一歩」を共に歩んで頂きたいと存じます。
2017年秋、水の都・大阪にて、リンパ浮腫診療に関わる多くの方々のご参加をお待ち申し上げております。

 

詳細は以下のホームページをご覧ください。
http://us-lead.com/2nd-amjslt/

ピックアップ
リンパ浮腫の特徴と対策

Fluid Management Renaissance Vol.5 No.3, 76-80, 2015
廣田彰男

リンパ浮腫とは、主に腕や脚におけるリンパ系の障害のために患肢皮下に蛋白を多く含んだ水分が過剰に貯留した状態である。本症は、腕や脚の付け根のリンパ節を物理的に切除した場合以外にはほとんど発症しないと考えてよい。すなわち、臨床的にはほとんどが腕では乳癌、脚では婦人科癌を切除した場合である。
最近、癌の末期や緩和ケアにおける浮腫をリンパ浮腫と診断する傾向があるが、これは誤りであり、リンパ浮腫ではなく低蛋白性浮腫や廃用性浮腫が主体である。抗癌剤の副作用でもみられる。これらは病態が異なるので対処法が異なり、リンパ浮腫として治療すると改善しないばかりか患者に身体的・精神的・経済的負担をかけてしまうので、厳に除外診断すべきである。また、心不全や肝硬変などでも浮腫をみるがこれもリンパ浮腫ではない。以下に、リンパ浮腫および臨床的に多くみられる、主に下肢浮腫について概説する。

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学会・研究会開催のお知らせ

第15回日本消化器外科学会大会

会 期 2017年10月12日(木)~15日(日)
会 長 吉田和弘
(岐阜大学大学院腫瘍制御学講座腫瘍外科学分野教授)
会 場 福岡国際センター・福岡サンパレス・福岡国際会議場・マリンメッセ福岡(福岡県)
吉田和弘先生
日本消化器外科学会

JDDWでは、消化器外科のみならず関連学会と同時開催で、消化器疾患を外科・内科の立場を超えて横断的観点から最高の治療を目指し、議論できるという特色を有した学会であります。また、本年度から、消化器外科学会ではシンポジウムはすべて英語での発表となり、さらなる国際化に向けた発展を目指します。
その上で本大会のテーマを「先知先哲に学ぶ技術の継承と発展」といたしました。我が国の消化器外科手術の技術は世界一です。その最高峰を極めるためにこれまで多くの諸先輩、先達の努力があってこその現在であります。そこに至るまでには多くの仮説、議論、検証があり、試行錯誤の連続であったはずです。物事を成し遂げる上での、目に見えない多くの積み重ねこそが重要で、下準備があってこそ真の成功につながると思われます。これが次の世代への発展の糸口につながると思われます。超一流の仕事を遂行するには「段取り8割、仕事が2割」と言っても過言ではありません。
これからの癌医療の基盤となるであろうprecision medicineへ向けて、招待講演とワークショップでは「ゲノム医療と消化器癌」について議論いただきます。内科領域との統合セッションとして、「腹腔鏡内視鏡合同手術」「内視鏡治療後の追加手術の妥当性」などの展望について、肝胆膵領域では、「IPNMの諸問題」や、「非B非C肝癌の実態と対策」「肝移植における抗ウイルス療法の諸問題」、炎症性腸疾患については、「内科と外科のトータルマネージメント」をテーマといたしました。
消化器外科としては、シンポジウムに「Robotic surgery vs Laparoscopic surgery for GI cancer in future」「食道胃接合部癌への治療戦略」「胃癌切除後の再建」「進行下部直腸癌に対する側方郭清」「ISRの治療成績」などを取り上げました。パネルディスカッションとしては「Borderline resectable膵癌治療」「閉塞性大腸癌に対する治療戦略」「食道癌サルベージ手術」「StageⅣ胃癌への新たな治療戦略」をテーマに、最新の治療について議論いただく予定です。
JDDW、秋の博多で有意義な学会となりますよう努力する所存でございます。多くの会員の皆様方のご参加をいただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

詳細は以下のホームページをご覧ください。
http://www.jddw.jp/jddw2017/

ピックアップ
安全な胃癌手術を目指して、特に、手術侵襲に伴う転移促進とdouble tract型ρ-Graham変法について

胃がんperspective Vol.9 No.2, 64-69, 2017
佐治重豊

昭和40年前後に卒業した私と同年代の外科医は、小学校が戦後教育の始まりで「カタカナ」から「ひらがな」に、入局数年後にカルテ記載が「独語」から「英語」に、研究室時代は顕微鏡と免疫染色による「形態学的診断」であったのが、研究を指導する頃にはRT-PCR法を用いた「遺伝子診断」に変わるという経験をしているはずである。一方、特訓に特訓を重ねて習熟した手術手技は、教授時代後半には腸管は機械吻合に代わり、腹腔鏡補助下手術の登場で出番が激減した。思うに、われわれの時代は、常に下から突き上げられ、歴史に翻弄された哀れな世代(?)で、自分の努力が報われない人生を送って来たのではとの思いが堪えない。そんな折、「私と胃癌」と題する企画を頂き、過去を振り返ることで、少しは自己アピールできるかもしれないと考え快諾した。理由の一つに、岐阜の大学病院は市内中心部に存在したが、手術適応のハイクラス患者の多くは名古屋へ流れ、残った症例は手術適応のボーダーラインか適応外の末期進行癌患者が多かったということがある。それ故、胃癌の場合は左内臓全摘や膵体尾脾や肝合併切除に、直腸癌では骨盤内臓全摘となる例が多かった。

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学会カレンダー

M-Reviewサイトアドバイザーの先生方よりご紹介いただいた注目の学会・研究会などをご紹介します。
※名前をクリックすると、M-Reviewに掲載されている先生の記事を読むことができます。

会期 学会名/会長 主会場
9/16~9/21 58 日本神経学会学術大会
宇川義一
京都
国立京都国際会館
9/23 22 PEG・在宅医療学会学術集会
倉敏郎
札幌
札幌コンベンションセンター
9/28~9/30 76 日本癌学会学術総会
中釜斉
横浜
パシフィコ横浜
9/28~9/30 51 日本小児内分泌学会学術集会
位田忍
大阪
梅田スカイビル
9/28~9/30 56 日本鼻科学会総会・学術講演会
増山敬祐
甲府
甲府富士屋ホテル

Editor's eye

2020年8月25日に開幕する東京2020パラリンピックまで、ちょうど3年となります。
このパラリンピックの起源は、1948年にイギリスで開催されたストーク・マンデビル競技大会だそうです。
脊髄損傷患者は二度と歩けず死を待つだけの生活を余儀なくされていましたが、神経科医のルードウィッヒ・グットマンは精神面に注目し、希望を持たせるためにはスポーツが必要と考え、様々な競技を試みました。
そして1948年、戦争により下半身不随となった軍人のリハビリのために、「手術よりスポーツを」を理念に掲げて始められたのが、現在のパラリンピックのルーツです。
この時の競技は、男性14名・女性2名の車椅子患者によるアーチェリー大会だったそうです。

2020年の大会では、22競技において世界最高峰の選手たちによる熱戦が繰り広げられることと思います。
グットマン医師の偉業に思いを馳せて、オリンピックと併せて是非パラリンピックにも注目したいですね。

編集部I
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