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投稿日時:2016/06/27(月)

M-Review Highlight
学会アイ

No.58 2016.06.27 発行:株式会社メディカルレビュー社

動脈硬化分野の成熟と危険性/アテローム性動脈硬化症研究の最新の進歩

本日、6月27日は演説の日です。
1874年のこの日、慶應義塾の三田演説館で日本初の演説会が行われました。なお、この三田演説館は重要文化財に指定されており、洋風のなかに木造瓦葺やなまこ壁といった日本独自の手法も用いられているのが特徴です。

今号では、「第48回日本動脈硬化学会総会・学術集会」「第10回アジア太平洋動脈硬化・血管疾患学会議」をご紹介いただきます。ぜひご覧ください。

目次
「第48回日本動脈硬化学会総会・学術集会」2016年7月14日(木)~7月15日(金)
下肢血管再生治療の実際
「第10回アジア太平洋動脈硬化・血管疾患学会議」2016年7月14日(木)~7月16日(土)
血管新生研究―血管の新生と退縮のバランス制御―

学会・研究会開催のお知らせ

第48回日本動脈硬化学会総会・学術集会

会 期 2016年7月14日(木)~7月15日(金)
テーマ 進化する動脈硬化学
Innovation and Renovation of Atherosclerosis
会 長 下門顕太郎
(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
血流制御内科学分野教授)
会 場 京王プラザホテル(東京都)
下門顕太郎
第48回日本動脈硬化学会総会・学術集会

私が初めて動脈硬化学会に参加して40年が経過しました。参加して間もなくの頃は、LDL受容体の発見、response to injury hypothesisの提唱、リンパ球やマクロファージの関与、動脈硬化巣の不安定化やスタチンによる安定化などが明らかにされるなど目覚ましい発見が相次ぎました。
循環器病のなかではマイナリティーであった動脈硬化の研究を集学的に進めるべく日本動脈硬化学会を創立した先生方は皆元気がよく、学術集会では諸先輩の活発な議論や多くの海外からの講演者から刺激を受けたことを覚えています。
脂質異常症の研究は我が国で発見されたスタチンの出現により動脈硬化性疾患の制圧につながり、血管平滑筋の増殖の研究は新たな抗血小板薬の開発とともにPCI後の再狭窄予防につながるといった具合に、動脈硬化の研究はやがて臨床的な成果に結実しました。日本でも動脈硬化性疾患予防ガイドラインは大きな影響を持つようになり、循環器病研究の中でも動脈硬化は中心的な分野の一つになりました。40年前とは隔世の感があります。
成熟したということは一方で内向きになり伸びしろを失ってしまう危険も秘めています。メタボリックシンドロームの研究や、腸管フローラの関与など現在も活発に続いている本学会の活動が、今後もさらに発展していくことを願ってやみません。本学術集会が、参加者に学問的な刺激を与える場となることを祈っています。
 

参加費 :会員/非会員15,000円
              メディカルスタッフ 会員2,000円/非会員3,000円
              初期研修医/学生(大学在学中の学生に限る)無料
受付時間:7月14日(木)7時45分~18時
               7月15日(金)7時45分~18時

詳細は以下のホームページをご覧ください。
http://accessbrain.co.jp/jas48/

ピックアップ
下肢血管再生治療の実際

血管医学 Vol.17 No.1, 47-54, 2016
林田竜 ほか

わが国においても高齢化の進行とともに、末梢動脈閉塞性疾患などの動脈硬化性疾患の罹患率は増加している。従来治療でも改善が得られない難治性重症虚血肢は患肢切断まで至る場合があるが、このような症例に対してさまざまな血管新生療法が開発され、その効果が報告されている。われわれは本邦初の細胞移植を用いたトランスレーショナル・リサーチとして骨髄単核球細胞移植による血管新生療法を開発し、その効果を報告してきたが、閉塞性動脈硬化症患者における治療成績や細胞採取方法などに課題があることも明らかとなってきた。そこで、新たに脂肪組織由来間葉系前駆細胞(ADRC)を使用した血管新生療法を開発し、その効果を検討している。臨床応用も進めており、現状について概説する。

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学会・研究会開催のお知らせ

第10回アジア太平洋動脈硬化・血管疾患学会議

会 期 2016年7月14日(木)~7月16日(土)
会 長 佐藤靖史
(東北大学加齢医学研究所
腫瘍循環研究分野教授)
  山下静也
(地方独立行政法人
りんくう総合医療センター病院長)
会 場 京王プラザホテル(東京都)
佐藤靖史/山下静也
第10回アジア太平洋動脈硬化・血管疾患学会議

この度、2016年(平成28年)7月14日(木)~16日(土)の日程で第10回アジア太平洋動脈硬化・血管疾患学会議(The 10th Congress of the Asian-Pacific Society of Atherosclerosis and Vascular Diseases:10th APSAVD Congress)を京王プラザホテル(東京都新宿区)にて開催いたします。
本会議はアジア・太平洋地域における動脈硬化・血管疾患の治療を幅広い視点から議論し、人々のより良い生活に貢献するべく、1996年に組織され、2年に1度、各地で開催されて参りましたが、10回を数える節目に初めて日本で開催することになりましたことを、大変喜ばしく思います。

東京でお会いできることを楽しみにしております。

 

詳細は以下のホームページをご覧ください。
http://www.apsavd2016.com/

ピックアップ
血管新生研究―血管の新生と退縮のバランス制御―

THE LUNG perspectives Vol.24 No.1, 94-99, 2016
東山繁樹  ほか

多細胞動物の発生と成体の維持には、各組織に栄養と酸素を運び入れ、老廃物を運び出す血管の構築が必須である。この血管構築の異常は、発生段階では奇形を、成体段階ではさまざまな病態を引き起こすことが知られている。病態に絡む血管形成異常(形成不全や過形成)でよく知られているものに、固形癌の増殖・転移、加齢性黄斑変性、動脈硬化や糖尿病性網膜症をはじめとする糖尿病関連疾患などがある。これらの病態を改善する1つの手立てに、血管構築を人為的に正常に戻す血管新生制御法がある。現在までに、固形癌の増殖・転移を抑える薬や加齢性黄斑変性、糖尿病性網膜症の改善薬として血管新生阻害薬が開発され、臨床応用されるに至っている。また、動脈硬化病変などでは血管新生を促進させ、詰まった血管の側路を作り出すことで、組織に新たな血管を張り巡らせる血管新生促進薬が開発され、これも臨床応用されている。

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学会カレンダー

M-Reviewサイトアドバイザーの先生方よりご紹介いただいた注目の学会・研究会などをご紹介します。
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会期 学会名/会長 主会場
6/30~7/1 32 日本DDS学会学術集会
奥直人
静岡
静岡県コンベンションアーツセンター グランシップ
7/2~7/3 59 日本コンタクトレンズ学会総会(フォーサム2016東京)
坪田一男
東京
東京国際フォーラム
7/7~7/8 23 肝細胞研究会
佐々木裕
大阪
大阪大学中之島センター
7/7~7/9 25 日本心血管インターベンション治療学会;CVIT2016
中村正人
東京
東京国際フォーラム
7/14~7/17 63 日本不整脈心電学会学術大会
青沼和隆
札幌
札幌コンベンションセンター
7/15~7/16 26 日本心臓核医学会学術大会
佐久間肇

アスト津

Editor's eye

全国的に梅雨入りし、傘の手放せない季節になりましたね。
洋傘の年間消費量はどのくらいかご存知でしょうか。なんと約1億3000万本だそうです。そのうち8,000万本はコンビニなどで売られている安価なビニール傘で、5,000万本は出荷から1年以内に廃棄されているというデータもあります。日本の人口と変わらない数が1年間で消費されていることにただただ驚いてしまいます。

かつて日本は世界一の洋傘生産国であり輸出国でした。高い品質の傘を製造し、壊れたら修理をして長く使い続けていく高級品でした。安価なものでも大切な資源ですので、壊さず、忘れず使っていきたいですね。

編集部I
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