<< 一覧に戻る

Special Articles

臨床 早期前立腺癌に対する監視療法

杉元幹史加藤琢磨宮内康行

ESPOIR Vol.2 No.1, 25-32, 2019

PSA検診の普及によって,前立腺癌,なかでも早期の前立腺癌が増加している。そのことは前立腺癌死亡を減少させることに寄与している一方,その結果,過剰診断・過剰治療が大きな問題としてクローズアップされるようになった。過剰治療に対する最も現実的な解決方法が監視療法である。
監視療法の概念が登場してから20年あまりが経過している。患者選択基準や経過観察方法も洗練され,安全性も確認されつつある。欧米およびわが国のガイドラインでも正式な治療選択肢として取り上げられており,その地位は確立されてきているといってよいだろう。
前立腺癌の監視療法の世界最大の前向き観察研究が,欧州を中心として展開されているPRIAS研究である。われわれもこれにPRIAS-JAPANとして参加しており,順調にデータの蓄積が進んでいる。これらの情報から監視療法の欠点を抽出し,近い将来にはMRIなどの画像検査および遺伝子マーカーを利用することによってさらに効率化され,日本人に適した安全で低侵襲な監視療法プログラムが構築されることをめざしている。
「KEY WORDS」前立腺癌,低リスク,監視療法,active surveillance,PRIAS研究

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る