特集 各施設の感染症対策
5.学校トイレの感染症対策
感染制御と予防衛生 Vol.8 No.1, 34-40, 2024
以前より,幼児,児童ならびに生徒が毎日利用する「学校のトイレ」は,5K問題(臭い・汚い・暗い・怖い・壊れている)を抱え,衛生環境の改善が求められている.また,現在,全国に約3万校ある公立小中学校の施設は,築25年以上経過した建物の面積が全体の約8割を占め,上述の5K問題とともに老朽化の改善が大きな課題となっている1).さらに,集団生活を行う学校では,種々の感染症に対する予防と対策が求められていたが,新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)の拡大によって,改めて学校内全体の衛生管理の重要性が浮き彫りとなった2-4).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。