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特集 顔の小腫瘍

Feature Articles 特集論文 1.顔の良性腫瘍

丸裕吾外川八英

Bella Pelle Vol.4 No.1, 14-17, 2019

顔面は全身の皮膚のなかでも代表的な日光露出部であり,加齢や紫外線への曝露の影響によって,皮膚の構造の変化やさまざまな皮膚腫瘍が生じる.顔面に生じる皮膚悪性腫瘍で重要なものの1つとして,悪性黒色腫(メラノーマ)の初期病変である悪性黒子(lentigo maligna;LM)が挙げられる.LMは肉眼的には平坦で辺縁不整な黒褐色斑~青灰色斑を呈し,早期の適切な治療が望まれるが,他の日光露出部に好発する平坦な色素性病変,すなわち日光黒子や脂漏性角化症,扁平苔癬様角化症,あるいは色素性日光角化症との鑑別が困難であることが知られている1).ダーモスコピーは,おもに色素性の皮膚病変において肉眼的所見のみに基づく臨床診断の不正確さを補うために使用されてきたが,最近では非色素性の病変の診断にも汎用されつつある2).本稿でははじめに,顔面の皮膚の一般的な組織学的特徴と,それらの特徴に起因するとされる,顔面に特有のダーモスコピー所見の特徴について解説する.次に,顔面に生じる良性病変をメラノサイト系病変,LMとの鑑別が重要な色素性の非メラノサイト系病変,非色素性病変に分類し,それぞれ実際にわれわれが経験した症例の肉眼像とダーモスコピー像を用いて解説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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