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Psychiatric Lecture

(診断)抗精神病薬の副作用と予測因子

福井直樹染矢俊幸

精神科臨床 Legato Vol.2 No.1, 24-27, 2016

抗精神病薬内服中の統合失調症患者においては,副作用および身体リスクのスクリーニングのための定期的検査が必要であるが,耐糖能異常,低血糖,低体重,夜間のQT延長や低マグネシウム血症などの認知度は十分ではない。本稿では,重大な身体リスクとなる可能性がある一方で見過ごされることの多いこれらの問題に焦点を当て,モニタリングの注意点について概説する。

「1 糖代謝」抗精神病薬の内服により糖代謝異常のリスクが高まることは広く知られており,日常臨床において定期的な空腹時血糖測定などが行われている。当施設では臨床研究として,糖尿病と診断されたことのない抗精神病薬内服症例を対象に糖負荷試験を行っている。表1 1)をみてみると,空腹時血糖が正常な225名のうち,耐糖能正常(normal glucose tolerance;NGT)は183名(81.3%),耐糖能異常(impaired glucose tolerance;IGT)39名(17.3%),糖尿病型3名(1.3%)の耐糖能異常が存在したことがわかる。
「Key Word」抗精神病薬,耐糖能異常,低血糖,低体重,心電図QT間隔

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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