Theme 固形がんに対する免疫療法と分子標的治療の進歩 Round Table Meeting
ゲノム情報に基づくUmbrella型臨床研究(患者申出療養)
がん分子標的治療 Vol.18 No.2, 51-58, 2020
ゲノム情報に基づいた個別化医療の実装化が進んでいる。自由診療や臨床研究での実施に続き,2019年にはがん遺伝子パネル検査が保険適用となり,がんゲノム医療中核拠点病院を中心に全国でがんゲノム医療が行われるようになった。しかし遺伝子を解析し,遺伝子異常が認められたとしても治療薬にたどり着く患者は一部に過ぎない。既存の治療薬がない場合は,治験や臨床試験への参加が検討されるが,特に発現頻度の低い希少フラクションに対する試験は少なく,患者の薬剤へのアクセスは限定されている。
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