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Case Study 症例検討

硬膜外脂肪腫症を伴う腰部脊柱管狭窄症

藤田順之

Locomotive Pain Frontier Vol.7 No.1, 30-34, 2018

硬膜外脂肪層は,胸椎から仙椎にかけて,脊柱管後方に存在する。硬膜外脂肪層が過剰に蓄積すると,ときに脊髄や馬尾,神経根を圧迫し,腰下肢痛や間欠跛行などの神経症状の原因となり,この状態が硬膜外脂肪腫症とよばれる。
硬膜外脂肪腫症は,Leeらが1975年に,腎移植後に免疫抑制剤としてステロイドが継続的に投与されていた患者で初めて報告され,ステロイド使用や内因性のステロイド過多となる内分泌疾患が,その発症に関与していると考えられた。1982年には,ステロイドとは関係しない特発性の硬膜外脂肪腫症が,Badamiらによって報告され,その後,硬膜外脂肪腫症は,主に男性に発症し,また,肥満患者で多く報告されるようになった。しかしながら,その病態に関してはいまだ不明な点は多く,治療に関しても明確な指針はない。本稿では,腰椎の硬膜外脂肪腫症に対する基礎的および臨床的新知見を中心にその病態について報告する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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