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痛みの細胞記憶とエピジェネティクス

Locomotive Pain Frontier Vol.5 No.1, 14-22, 2016

エピジェネティクスとは,遺伝子配列の変化を必要とせず,環境など,後生的な要因により遺伝子の転写効率に変化をもたらすことによってゲノム情報を制御する遺伝子修飾機構である。このような制御機構は,外界からのさまざまなストレスにより作動するため,痛み刺激などの過剰なシグナル入力は,細胞応答のオン/オフ機構を麻痺させ,結果的に細胞形質を変容させてしまう。こうした痛みによる微小環境でのエピジェネティクス変動は,生体防御のバランスを破壊し,生体に歪みを与えるため,それがやがて「慢性疼痛症状」を導くこととなる。このような現象は,「先行性除痛」や「痛みの初期治療」の重要性を改めて強く示唆している。
「Key words」痛み,慢性疼痛,エピジェネティクス,情動障害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録