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臨床セミナー 浮腫A to Z

第8回 内分泌性浮腫の特徴と対策

伊藤光泰

Fluid Management Renaissance Vol.5 No.4, 65-70, 2015

体液の大部分を占める水分は,血管内,細胞内および組織間質に存在する。体内水分の約3分の2が細胞内にあり,3分の1は細胞外で,その細胞外液の約4分の1が血管内に,4分の3が間質に分布する。細胞内外を隔てる細胞膜は水に対して透過性が高く,一方電解質に対しては透過性が低い1)。その結果,血管内外の体液量は細胞膜を通しての浸透圧により調整されている。その調節には,膠質浸透圧とNaやKイオン,グルコースなどの有効浸透圧物質が働く。したがって,有効浸透圧物質による細胞内外の水分の移動により恒常性が保てないような状況,毛細血管からの漏出,あるいはリンパ系や静脈の障害などによる静脈圧の増加など,間質から血管内への水分の移動が妨げられると浮腫を生じる2)。浮腫の原因として多いのは,心臓や腎臓の障害による水分の排泄障害や肝不全による膠質浸透圧の低下であるが,水電解質代謝に関連するホルモンの異常をきたす内分泌疾患によって生じることもある(表1)。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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