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総論 難治性腹水の治療

Management of refractory ascites

Fluid Management Renaissance Vol.4 Suppl., 53-56, 2014

「Summary」利尿薬治療により軽減できない,あるいは早期再発を防止できない中等量以上の腹水は難治性腹水と定義され,患者のQOLを著しく低下させる。その成因には進行肝硬変に伴う門脈圧亢進症および神経体液性因子の著しい異常があり,循環血液量の増加,有効循環血液量の減少,腎でのNa・水排泄の著減を特徴とする。根本治療は肝移植であるが,QOLを改善しうる対症療法に腹水穿刺排液,腹腔-静脈シャント術,経頸静脈的肝内門脈大循環シャント術,腹水濾過濃縮再静注法があり,治療にあたってはそれぞれの手技の適応,限界,有害事象をよく理解する必要がある。本稿では,これらの治療法の現状と問題点について文献的考察を加え検討した。症例ごとの肝機能,腎機能,合併症の程度を考慮して適切な治療法を選択し,難治性と判断した場合は早期に治療を切り替えて行うことがQOLの改善に最もつながると考える。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録