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Focus

慢性心不全増悪に対しての胸水量からみたトルバプタンの効果:ASVを併用して

鈴木理

Fluid Management Renaissance Vol.4 No.4, 76-79, 2014

「背景」心不全の治療は,レニン-アンジオテンシン系阻害薬やβ遮断薬により大きく改善した。また近年,CRT(心臓再同期療法),VAD(補助人工心臓)をはじめとするメカニカルな治療法も飛躍的な進歩を遂げた。しかし,いまだに全死因の第2位を心不全が占めていることも事実である。現在でも,フロセミド換算用量40mg以上のループ利尿薬を投与しても薬剤抵抗性の心不全患者に多数遭遇する。一方,2010年12月に使用が開始されたトルバプタンは,従来の利尿薬と異なり腎集合尿細管に存在するバソプレシンV2受容体を拮抗する水利尿薬である。このトルバプタンの水利尿作用を評価するうっ血性心不全患者を対象としたQUEST試験は,これまでの利尿薬を刷新する結果を示した。すなわち,トルバプタン15mgを7日間追加投与することで電解質異常,腎機能悪化,血圧低下を引き起こすことなく体重を減少させることが可能となることが明らかになった。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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